
ブログを更新しようと思ったら、いつのまにかOSSを二つ作成していた話
公開日: 2025-06-15
- rehype
- OSS
- バイブコーディング
本ブログ「きのこるブログ」も、気付けば開設から二週間が経過しました。
早速の更新……といきたいところでしたが、結果的には少々間が空いてしまいました。
とはいえ、この二週間、決して何もしていなかったわけではありません。むしろ、「執筆環境を整えよう」と思い立った結果、OSSを二つ作るという想定外の成果を挙げることとなりました(ブログの更新は一ミリも進んでいません)。
執筆環境のカスタマイズから始まった話
きっかけはごく単純で、「どうせならMarkdown執筆環境をもう少し快適にしたい」と考えたことでした。
このブログは、MDsveXというSvelteベースのMarkdown拡張を利用しており、その設定やプラグインを導入するうちに、「この挙動、ちょっと惜しいな……」と思う点がいくつか出てきました。
理想的なrehypeプラグインがなかったので、「せっかくだから作るか」と、まるで勉強中に急に部屋の掃除を始めてしまうかのような行動に出ました。
こうして生まれたのが、
という二つのOSSです(需要があるかどうかはさておき)。
バイブコーディング、はじめました
「せっかくだから作るか」とはいえ、私はこのブログを開設するまで rehype
の存在すら知らなかった人間です。
いまから勉強を始めていては、ブログの更新などいつまで経ってもできなさそうだったので、GitHub CopilotやChatGPTの力を借りて、いわゆる「バイブコーディング」なるアプローチで開発に臨みました。
既存のrehypeプラグインに貢献するのではなく、あえて新規でOSSを作成したのも、実はこの辺りの事情が大きいです。
やはりAIに書いてもらったコードを他人のリポジトリにPRするのは、なかなか抵抗がありまして……。
(あと数年もすれば、このあたりも「あたりまえ」になってくるのでしょうが)
バイブコーディングの威力を実感
GitHub CopilotのエージェントモードとChatGPTをフル活用し、
「rehype-heading-slug」「rehype-slug-link」あわせて6人日ほどで完成。
もし私が人力のみでやっていたら、夏休みの中頃までかかっていたのではないかと思います。
実際に私がやったことといえば、
- AIにざっくりと指示を出す
- テストの妥当性を確認する
といった「監督業」が中心でした。READMEまでAI任せです。
本当に、あと数年で「コーダー」という職業が消滅してしまうのではないかと思うほど、AIの力は強大でした。
バイブコーディングを実践して感じたこと
一言でまとめるなら、「驚愕」、それに尽きます。
もちろん、大規模開発にはまだ向かない部分も多いとは思いますが、
小規模なプラグインの実装レベルであれば、十分実用に足る品質を叩き出してくれます。
とはいえ、ときどき「無意味なテストケース」や「冗長なロジック」も紛れ込むため、
最終的な品質を担保するには、人間の「デバッグ力」が重要だと感じました(正直、完全にデバッグできている自信はありません)。
個人的に一番苦戦したのは、テストカバレッジ100%を目指す作業です。
未到達のコードをどうテストするか、あるいは「これは到達不能です」と証明するか。
このあたりの指示はAIでも混乱しやすく、何度も指示の出し方を変えて作業してもらいました。
おわりに
以上、「ブログを更新しようと思ったら、なぜかOSSを二つ作成していた話」でした。
二週間ぶりの更新が、またしても誰の役に立つとも思えない内容になってしまい恐縮ですが、
次回こそは、少しは有益な記事を書けるよう努力したいと思います。
ここまでお付き合いくださった皆さま、ありがとうございました。
(引き続き“この先生きのこる”ため、精進してまいります)